壱・『訪中団、北京に上陸!の巻』
※はじめにお断りしますが、筆者の個人的感想を多分に含みます。笑
『星理事長と蘇先生の二人展を盛大に盛り上げましょう!』をテーマに小林千早会員が中心となり、昨年から準備を行なってきました。
今回はビザも必要な渡航であったため、参加者も各々年始から準備開始。
そして、星理事長は昨年から展示する作品選びに取りかかっておられました。(今回の展示作品は全て未発表!!)
そしていよいよ5月7日!!早朝羽田空港に集合!
コロナ禍もあり、海外旅行が久しぶりという会員もおりました。(筆者もやや緊張)
しかし、普段は全国各地にいる会員同士なので、数ヶ月ぶりに会えたという事もあり、羽田空港から賑やかな雰囲気。和気あいあいの書作院です。
飛行機に搭乗し約4時間、ついに北京国際空港到着!!
爽やかで湿度も低く、とても気持ちの良い風が我々を迎え入れてくれました。
個人的には、「東京の街並みと似てる。しかし、規模が大きい!」、「ゴミもほとんど落ちていない!」、「車とレンタル自転車が多いなー。」と感じていました。
(北京オリンピックをキッカケに街は大きく変わったとガイドさんがおっしゃってました。)
バスに揺られ空港から2人展の会場である榮寶齋に向かうのでした。。。
(写真は榮寶齋近くの風景です。)
弐へ続く
〜次回予告『中国の熱烈歓迎 2人展スタート!の巻』

弐・『熱烈歓迎 2人展スタート!の巻』
二人展の会場は北京市西城区の琉璃厰にある榮寶齋。琉璃厰は明朝代から続く中国を代表する文化の街です。于右任や、張大千、斉白石なども活動していました。
その中でも今回の会場となった榮寶齋は、創業1672年、400年以上もの歴史がある北京を代表する書画骨董の名店です。歴代書家の名品も販売されています。(下記写真)
初日の5月7日、空港から会場へ向かい、到着と同時に蘇士澍先生、各関係者の皆様から温かいお出迎えをいただきました。また、豪華な式典会場に、星理事長をはじめ感激する訪中団。蘇先生のご家族もお越しになり、セレモニーの打ち合わせも温かな雰囲気で進みました。
そしていよいよ5月8日当日!二人展の開幕です!!
これ以上ない快晴!!(よっしゃ!)
報道陣の数に圧倒される訪中団!!コロナ禍以降初の日中交流、そして日中の各書道界のトップの二人展ということもあり、中国国内でも大きな話題となっていました。(下記写真)
ご来賓として中国側からは中央委員会、中国書法家協会、各博物館・美術館、各新聞社・メディアの代表の方々がご出席されておりました。(来賓約60名ほど)
また、図録やニュース記事にも掲載されていますが、福田康夫元内閣総理大臣、駐日呉江浩大使、中日友好協会常務副会長および元駐日大使程永華氏、書道研究家の西嶋慎一先生らからご祝辞を頂戴しております。
展覧会場では大勢の来場者に星理事長および会員一同も感激し、理事長は握手と写真にも快く応じていました。
参へ続く
〜次回予告『お宝続々 興奮!故宮の巻』
(竹の子庵にてN書く)


参・『お宝続々 興奮!故宮の巻』
せっかくの北京!
ということで希望者は北京市内のお宝目がけて出発!
「さすがは本場!!」
ため息でるほどの鮮明な数々の拓本、法帖をうっとりと眺める一同。
とくに故宮博物院の石鼓文には一同感激!!
「これぞ書の原点!」
自分自身もいい作品を書くために今後も精進せねばと各々、身を引き締めました。
※ 北京故宮博物院は、旧称が紫禁城と呼ばれる、明、清代の王室宮殿です。敷地面積が72万平方メートル、建築面積が約15万平方メートルで、70以上の大小の宮殿、九千以上の部屋があります。
(個人的にはドラ●ンボールの曲と天下一武道会の名シーンが頭の中でリピートしてました。)
書画等を屋外で販売する骨董品街にも伺い、それぞれショッピングを楽しんでおりました。
値切ったり、いい品を見つけるのも海外ならではで楽しいですね!
家族旅行とはまた異なる楽しみができる貴重な訪中となっています。
肆へ続く
〜次回予告『圧巻 万里の長城!巻』
(竹の子庵にてN書く)


肆・『圧巻 万里の長城!の巻』
5/10、北京は快晴!
この日は会場組、自由行動、万里の長城、天津の4チームに別れての行動です。
筆者は迷う事なく万里の長城を希望しました!
「蒙恬に想いを馳せたい!!」
漫画キングダムを愛読する身としてこれは行くしかありません!
※蒙恬(もうてん)は紀元前春秋戦国時代、秦の始皇帝に仕えていた武将で、筆の改良者とも言われています。
参加者は私を含めて5名です。(えっ?!)
ホテルからバスに揺られ1時間半、いよいよ到着です。
先輩方からは、「1メートル近くの段差あるから気をつけて登ってね。」と事前に伝えられ、筋肉痛覚悟でしたが、、、
綺麗な観光地!!
カフェやレストランもある!!
ロープウェイまで最新!!
石段も整備されていて決して登りにくくはない!!
オリンピックの際に整備がされたようで不便さは全く感じませんでした。
そしていよいよ到着!!
圧巻です!!!(下部写真)
非常に心地の良い、しかし時折り吹く強風に尋常ではない底力を感じます。
それと同時に日常の些細な悩みが吹き飛びました。
(参加者のお一人が、「シンニョウが上手く書けないの悩んでましたけど、吹っ切れました!」には全員爆笑しました。笑)
また、5名ということでゆっくりと自由に写真撮影もできました!
観光客も少なかったようで、本当にベストタイミングだったようです。
驚くことに、帰路につくためにバスに乗車した途端の降雨。
「我々5名は日頃の行いがいいんだね♪」という和やかな会話をしつつ北京市内へ戻る万里の長城チームでした。
※万里の長城は、中国世界遺産の代表、史上最大の建造物です。(総延長約6,000km)
北方民族の侵入を防ぐために、紀元前7世紀の中国各国で築かれ、秦の始皇帝の時代に完成したと言われています。(約2,200年前)
伍へ続く
〜次回予告『天津 お宝続々!巻』
(竹の子庵にてN書く)


伍・『初天津 お宝続々!巻』
同じく5/10、天津観光チームは、早朝からバスで3時間の移動。
到着したのは天津博物館。
初めての参観に、心が躍りました。
今回は明清の書を中心に展覧会が開かれており、中でも清時代の考証学に根ざした碑学派達の書より、明時代から続く帖学派の書が中心であったため、日頃馴染み深い書人の書に皆食い入るように鑑賞しました。
とはいえ、趙之謙(ちょうしけん)の逆入平出の隷書や、呉昌碩(ごしょうせき)の若書きと思われる石鼓文の形臨作は印象的でした。董其昌(とうきしょう)も数多く、王羲之や顔真卿の臨書が並んでいたり、査士標が米芾の蜀素帖中の詩を五行書きした条幅作も忘れられません。
その他、画や汝窯などの収蔵品の常設展も一通り鑑賞し眼福を肥やしたところで、昼食へ。
天津といえば肉まんだとガイドさんから教えられ、美味しく頂きました。
午後は市場で書画骨董のお店を点々とし、それぞれ思い思いのお土産を買って北京へ戻ることに。
移動時間の都合で、滞在時間が少なかっただけに、また訪れたいと皆口々にしていました。
陸へ続く
〜次回予告『御礼 そして来年へ!!の巻』
(以苦成美齋にてT書く)


陸・『御礼 そして来年へ!!の巻』
5月11日最終日、快晴。
今回の訪中はこれ以上ない程の天気に恵まれました!
各々朝食、チェックアウトを済ませホテルエントランスに集合。
「もう少しいたかったね〜」とあちこちから聞こえてきます。
ホテルから約30分ほどの2人展会場、榮寶齋へ向かう一行。早朝の琉璃厰は清々しい空気に包まれています。
理事長、蘇先生のお作品を歴史ある榮寶齋で観覧できるのも本日が最後です。来年2月に東京で再び鑑賞できる理事長の作品の前にて訪中メンバー全員でパチリ。(※下部写真)
その後は蘇先生が運営されている“蘇士澍漢字藝術博物館”へ。
北京市郊外の自然豊かなエリア、到着すると蘇先生、御家族の皆様が駐車場でお待ちいただいておりました。
10m以上の唐の玄宗皇帝の紀泰山銘之碑拓本に圧倒される一同。(※下部写真)
また、張旭の楷書、木簡、曹全碑など幅広く、希少な拓本に目を奪われつつ各々目習いの時間です。
最後には、奥様、ご子息様、関係者の皆様より温かいお言葉をいただきました。
その後、蘇先生と来年東京でお会いするのを楽しみに北京国際空港へ向かいました。
⭐︎来年、令和7年2月6日より、第65回日本書作院展を国立新美術館にて開催いたしますが、企画展として「星弘道•蘇士澍 2人の軌跡」(仮題)を同期間行います。
皆様、今からご期待ください!
最後になりましたが、今回の訪中に関する特集を多数組んでいただきましたマスコミ各社の皆様、出国から帰国まで企画、ご案内いただいた添乗員の皆様へ心より御礼申し上げます。
〜完〜
(竹の子庵にてN書く)


